インスリンとは、膵臓から分泌される血糖をコントロールしてくれるホルモン(情報伝達物質)ですが、糖尿病治療において、インスリンは常に考えなくてはいけないものです。
そして、下記のような患者様は、インスリン治療の絶対的適応になります。
・膵臓に対し一種のアレルギー反応が起こった1型糖尿病の方
・膵臓のご病気(膵炎・膵癌等)でインスリン分泌が低下した方
・妊娠→出産→授乳中で赤ちゃんへの副作用を考慮して内服薬が使えない方
インスリン注射にはかなり抵抗感があり、インスリンを使うことを説明した時に涙があふれてしまった患者様もいらっしゃいます。妊婦さんは一時期だけのことも多いですが、1型糖尿病や膵臓のご病気の方は一生付き合っていかなければならないのです。
注射や血糖自己測定の手間、様々なストレスがかかってしまうかもしれません。しかし、インスリンと上手に付き合うことによって、食事や運動なども病気でない人と変わらずに行うことができます。
さらに、最近iPS細胞により眼の病気を治療しようとする研究が報道されましたが、膵臓の再生も世界中で研究されており、いつか、インスリンを打たなくていい日が来るかもしれません。